概念と哀愁

notion & emotion

病気になって入院したときの対応一例

 

題名の通りのことをお話していきます。

 

自身が病気になった場合、家族が病気になった場合を想定した動きというか注意になります。よろしければ参考にしてもらえれば幸いです。

とは言え、今回我が家で起こったことを例に、私の主観で書きますので全てが当てはまるわけではないことをご理解ください。

 

結構長くなってしまった上にまぁまぁ専門用語もあるのでかったるいかもしれないんですが、要所で伝えたいことはあるので一読していただけると嬉しいです。

 

まず、我が家のケースを簡単に箇条書きします。

 

6月2日(金)

母、全身に見覚えのない痣が増えかかりつけの病院へ

そのまま緊急入院

※その前から片目の視力が一時的に無くなったり、下血や歯磨き時に出血するなどの症状があった(持病があり定期健診で相談していたが、持病との関連性が無いこともありこの日まで発見できず)

 

6月5(月)

検査

土日を挟んで詳しい検査は週明け月曜日になった

緊急入院時、血小板の数値が0に近く輸血

意識もあり自由に動ける

 

6月15(木)

検査結果

事前に担当医から母へおそらくの病名は聴かされていた

結果難病指定の『再生不良性貧血(ステージ5)』と判明

※骨髄で血液が造られないために血液中 の赤血球、白血球、血小板のすべての血球が減ってしまう病気 (ステージ1~5まであり)

原因はほぼ不明の場合が多い(母親も原因不明)

ただ、この病気は良性のものであり完治はできなくとも通院で日常生活を送ることがほぼ可能

最悪白血病(悪性)の可能性もあった

と、同時に母親の特異体質により輸血しても血小板が定着せず破壊してしまうため血小板が増えないことがわかる(輸血しても一時凌ぎにしかならない)

血液が作られない=体の免疫力がない(ざっくり)

ということで無菌室治療になる(感染したら生死に関わる為)

 

とりあえず治療と、適合する(母親の体に入っても破壊されない)血液の輸血をしながら無菌室から通常部屋、退院を目指し今に至る

 

 

ここまでがざっくり我が家というか母に起こった病気・症状の流れです。

特殊なところとしては通常輸血をするのに成分が破壊されてしまうような例は多分ほぼなく、血液型以外で血を選別しなければならない事態が発生したこと。何がダメで何が適合するのかを調べなくてはならないので病院側としてもイレギュラーな事態になっています。

正直自分で血液作れないし、輸血でも血液拒否しちゃうので治療が遅れてメドが立たないという…

本来であれば2~3週間(6月いっぱい)で退院して通院する流れだったんですが、7月いっぱいまで入院予定。その後もこの血液適合問題があるためいつまで続くかわからない状態です。

娘である私と妹の血液ならワンチャンいけるんじゃない?って思う方もいるかと思いますが、一時的な輸血と違い母親は永続的に血が作られませんので毎回輸血するのは無理なんです。あと普通に血液型が合いません。

 

 

そんなこんなで次に母親に代わって私と妹が動いたことを話していきます。

 

①高額医療制度申請

まず、申し上げておきたいこととして病名が判明したらしなくてはならないことを真っ先に絶対に確認してください。

それは病院へもそうですし、こういった申請関係もそうです。

あなたが石油王で浴びるほど石油があり、2億までは医療費が出せますことよ!という方でない限りまずは高額医療制度を確認しましょう。

高額医療制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月(月の初めから終わりまで)で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。 ※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。

この高額医療制度、読んでもらってわかる通り月をまたぐと大変なんです。

まさに我が家が6月はじめに入院したため、一ヶ月入院すると高額請求が来てしまうわけです。例えばこれで手術をするとかだとしたら尚更ですね。

じゃあこの制度、誰かが教えてくれたりネットでポチッとしたら完了なのか。

いいえ。誰も教えてくれませんし、ネットでポチッとで片付きません。

もしかしたら病院側から制度のことを話してくれる場合もあるかもしれませんが、申請についてはこちらの労力のみです。

 

やること

・限度額適用認定申請書を勤務会社経由で提出

健康保険組合から限度額適用認定証(認定証という)の発行

医療機関窓口で認定証を提示

 

まず前提として年齢がいくつ(70歳以下と以上で変わる)で勤め先があるのかないのか(雇用形態にもよる)国保か社保かで流れもかわります。

勤め先があり、社保の場合は勤め先に相談することになります。国保は役所。※詳しくはネットで調べられます。

 

おわかりと思いますが、患者本人に意識があり通信手段がある場合は本人から勤め先へ連絡してやり取りすることが可能です。というか、やってもらわないと困ります。例えばネット上でそういった書類関係が処理できる方はタイムリーかつ無駄な動きなく円滑に動けるでしょう。しかし!もし患者本人がそういうことに疎くよくわからなかったら…?もし意識がなかったら…?コミュニケーションをとれるような病状じゃなかったら…?

代わりに動くのは家族です。

患者の勤め先に連絡し、やり取りしてお願いするしかないのです。もしくは役所に行って申請する。一ヶ月のうちに。

自分の仕事や生活もあってこういった慣れないことをしていくんです。

一ヶ月もあるから大丈夫!なんて思って余裕をぶっこいてるとあっという間に過ぎていきます。

 

我が家もギリギリで間に合いました。

マイナンバーだ保険証だとデータ管理してきているとはいえ、まだまだアナログな書類のやりとりは意外と多い。

病院って土日は緊急窓口しかないし、面会時間は夕方までのところも多いです。役所だって、勤め先だって24時間いつでもいいですよ~なんて言ってくれません。余裕を持って行動して悪いことは一つもないです。

 

 

②難病医療費助成制度申請

これについては難病指定された場合に適応されるものなので、もし難病指定された場合に申請します。

申請(窓口受理)された日から適応になりますので、早めに動いたほうがいいです。※受理後も認定証が届くまで2~4ヶ月かかる

しかしながら、難病の申請系って完全に国とか都とかの管轄なので病院にしてもらうことって診断書をもらうくらいになります。手帳もそうですけど、手帳と併用はできないのでどちらが適応されるのか確認したほうがよいです。うちの母親の病気の場合手帳は取れなかったのでこっちの申請になりました。

ちなみに管轄は保健所なのでお近くの保健所にまず電話などで相談してみてください。

 

やること

・病院に診断書をもらう(※診断書代金がかかります)

・保健所でもらった必要書類記入(委任状、マイナンバーが必要)

・患者の保険証コピー

・上記らを保健所に提出

 

この難病医療費助成金、最初病院で聴いてもわかる人がおらず妹が役所に行き役所でもわからなくて保健所でやっと申請できると知ったものなのでわかる人にしかわからないものみたいです…

それでいて、お忙しい担当医に診断書を書いていただくものですからお医者様によっていつ出来上がるかはわかりません。2週間くらいかかりました。

その間にそれ以外を用意しましょう。

委任状は患者本人が提出に来れないので代理申請お願いしてますよーってやつです。不備や漏れがあると手間になるので、保険証とマイナンバーとハンコは一時的に借りて申請に行きました。

こちらもネットで調べればでてきますが、なんでもそうですけどサイトを見て読んだだけじゃ理解するのなかなか難しいです…

 

 

とりあえずこの一ヶ月に申請したのは以上2つです。

その他病状や状況によって申請しなくてはならないことはあると思います。

一ヶ月でこれをやるの、いくら二人(母も含めれば三人)とは言えなかなかめまぐるしいものがありました。

もし自身が大人なら病人の立場でも五感も身体も不自由がなく意識がある場合には率先して確認しましょう。人に任せるのは自分が出来ないことだけです。まかりまちがっても『わかんないから調べてやっといて☆』なんて家族に丸投げしないように。自分の病気のことですからね。スマホもPCもタブレットも今は病院で使えますからね。無料wi-fiもあります。

 

お察しの通りうちの母は「わからないからできない」を理由に丸投げしようとしました。

54歳です。担当の先生から見ても「若い患者さん」と言われる意識のハッキリした大人です。

 

自分のことだぜ??????

 

いや、まぁそれが許される家庭や人間関係だったらいいでしょう。

6歳の子供だったら周りの大人がやることでしょう。

病気のせいで体が動かなくて調べることも話すこともできないならこちらがやるしかないでしょう。

 

でも最終的に通院で日常生活を送れることがほぼ可能な病気なんですよね。

 

全部人任せにしちゃダメなんだぜ????(ぱーてぃーちゃん)

 

いや、いいけどそれをやるかやらないかはこっちにだって選ぶ権利ありますよ。当然。家族だからってなんでもできないですよ。責任も負えないし。

 

だいたいね、まだどんな病気かもわからない入院初日から親戚・友人・知人に連絡しまくってその人らから詳しい事情説明求められんの私らよ????

 

いや、まだなんもわからないですし…

大丈夫なのかって言われても…

仕事中なんですが…

 

入院準備であれがいるこれがいるって準備して、こっちは仕事休んで来たらいきなり「友達」紹介されても…

なんか「彼氏」と会わされても…(母は父とは離婚、死別しています)

 

 

 

 

ってなわけで

もし自身が(緊急)入院したときにあんまりやっちゃいけないこと(家族視点)

 

①入院したことを一度に言いふらさない

意識あるし、病院つまらないしね!わかる、わかるよ。

でも緊急入院して、まだ病名わからないんだよね!たくさんお見舞い来てもらってもさ!

ってかまだコロナも無くなったわけじゃないし、なんなら増えてきたしさ!!感染症で死ぬ場合もあるんで。

そしてそのお見舞いに来た優しい方々の「どうなの?」「大丈夫なの?」「心配」の声続々!が誰に来るか。家族ですよ。

もちろん娘である私たちを心配して声をかけてくれている方もいらっしゃるとは思うんですけど、親戚だったらただただ社交辞令もいるし友人だったらそもそも娘の私たちからしたら知らない人もいるんですよ。

正直とっても疲れます。

本当、人様のご厚意であることは重々承知ですしありがたいんですが、わからないことはわからないしやることはめちゃくちゃあるんですよ。

本当にありがたいんですが、今じゃない。

病名がわかって、体調が安定して、面会が実質的に可能になってからお見舞いは受け入れたほうが絶対に良いです。悲しんだり落ち込んでる暇も無いくらいすることがあります。他人に気を遣える余裕や心構えがなかったので私は最初のこれで体調を一瞬崩しました。

一般人の私たちでこれだったんで、芸能人とか本当に大変だなと思いました。人が来るのもそうですけど、お見舞いの品(自宅に郵送されるのもある)とか状況説明とかお礼とか家族がやるの結構大変なので正直患者本人がコントロールできるなら落ち着いた後に受け入れるのがいいです。

言われた方だって知ったら居ても立ってもいられないじゃないですか。わかりますよ。すぐにでも何かできないかと思う気持ち。

SNSとかもありますしね。(母親はインスタをやっているので…)言うなら言うで自分で責任持って管理できる範囲で言って、家族に報告・連絡・相談すべきだと思います。

これは一番母親にブチギレましたね。

 

 

病院側も『家族』をキーパーソンにするんで、足並み揃わないと初動が大変になります。

家族のバランスが崩れないように、一番気をつけたほうがいいと思いました。

 

 

②家族が医療従事者だと言わない

これ、別に言ってもよくない?って思うかもしれませんが、看護士である妹いわく「絶対言わないほうがいい」とのこと。

同業者って結構身構えちゃうし、変に気を遣われるからとのこと。

あとは医療従事者のネットワークって案外狭いので勤め先の病院名を言ったら情報すぐに探られる可能性があるとか…。やましいことがなくてもあんまりいい気にはなりませんよね。個人的に。

自慢とかそういう意図があってあえて言っちゃう方もいると思いますけど、あんまおススメはしないです。まぁ、確かに言わなくてもいいことですからね。

妹がナースであると病棟に知れ渡ったため、妹自身も面会に行くとき気が重くなっています。よかれと思って言うのはちょっと待って下さい。

妹自身病院側のことも患者側のことも理解している分気を張っています。余計な気を遣って疲れさせるのは可哀想です。

だいたい職場も病院で休日も病院にいるってたとえ仕事が好きだとしても疲れると思います。

母もナースではないですが医療従事者ではあったんで、半端な知識がよくない方向に働く場合があることもお伝えしておきます。

 

お願いだからおとなしくしててくれ。

 

③勝手に話を解釈・進めない

うん。ホウ・レン・ソウしよう。

患者である当人が一番辛いことは大前提としてお話しますけど、家族だって突然の事態に追いつかない状況になります。それでも動いていかなければなりません。生活しなければなりません。

状況と病状を正しく理解し、今を生きましょう。

 

 

 

まぁ、色々言って来ましたが病気になった当人も家族も周りも、少なからずストレスを抱えます。それをお互いに理解していくのがベストです。

 

我が家には我が家のこの病気以外の問題があって、この件があって浮き彫りになったり対峙せざるを得なくなったりしていい面も悪い面もでてきました。

考えることも決意したことも諦めたこともあります。

まだまだ問題は山積みです。

これはひとつの区切りで吐き出しとして書きました。

 

なので誰のためにもならないかもしれませんが、万が一誰かのためになったら嬉しいです。

 

 

 

 

長々書き過ぎましたね。

次はなんかもっと、フランクな楽しいこと書きます。

 

ありがとうございました。